問題 1

1960年代後半からアメリカで展開した自立生活運動に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

[第30回(2018年) 人間の尊厳と自立]

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正解は 1

障害者自身の選択による自己決定の尊重を主張している。

1正解
障害者自身の選択による自己決定の尊重を主張している。

自己決定とは、自立した生活を送るために、福祉サービスを利用する人(障害者)が自分の意思に基づいてサービス利用の方向性を決めることです。

自立生活運動では、障害者による自己決定・自己選択の尊重が訴えられました。よって正解です。

2不正解
障害者の自立生活は、施設や病院で実現されるとしている。

アメリカの自立生活運動においては、障害者における自立生活は、施設や病院などではなく、「本人の希望に基づいて、できるだけ限り住み慣れた住まい、あるいは地域において実現される必要がある」とされています。

例え労働者としての社会的活動が制限されるとしても、社会を構成する一員として自己実現を目指すことができ、社会参加を行えるようにすべきであるというのが、基本的な考え方です。

3不正解
「ゆりかごから墓場まで」の実現に向けた制度設計を目指している。

「ゆりかごから墓場まで」をスローガンとしたのは第二次世界大戦後のイギリスです。

この制度の基となったベバリッジの報告書では、社会保険については「均一給付、均一拠出の原則」、最低限の生活を保障するための給付を行うべきとする「ナショナルミニマムの原則」、そして対象を全国民にすべきとする「一般性の原則」が提示されています。

4不正解
障害者が機能回復を図ることを「自立」としている。

自立生活運動が目指す「自立」とは、単に機能を回復させることではありません。

福祉サービスを利用しながらも、自分の生き方を自分の意思で選択・決定することを指しています。

5不正解
介護者を生活の主体者として捉えている。

生活の主体者とされていたのは、介護を行う介護者の側ではなく、介護を受ける障害者の側です。

アメリカの自立生活運動では、それまで日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)を重視する自立観から、日常生活の質(QOL:Quality of Life)を中心とする自立観へと移行されました。

この考え方のもとでは、たとえ寝たきり状態となり、全面的な介護を日常的に必要とする状態であっても、生活上必要な援助を受けながら「人格的に自立できる」とされます。

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ポイント解説

アメリカにおいて展開された自立生活運動IL運動:Independent Living Movement)は、障害者が社会の中で自立して生活することができる権利を求めた運動です。

重度の障がいがあったとしても障害者の自己決定・選択が尊重されるべきであると主張されました。

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