介護職の高齢化が顕著になっている
ヘルパーの4人に1人が65歳以上と判明
8月24日、介護労働安定センターが昨年度に実施した『介護労働実態調査』によると、介護労働者全体に占める65歳以上の割合は12.3%にものぼることが判明しました。
各サービスのなかでも訪問介護に従事する介護職員ではおよそ25.6%となっており、4人に1人が65歳以上だったのです。

さらに60歳以上の介護労働者の割合でみると、2014年は17.4%でしたが2018年では21.6%となり、高齢化が進んでいることがわかります。
現在、国は「住み慣れた自宅で最期を迎えたい」と願う国民が多いことや、介護施設が不足していることなどから、在宅介護・医療を重視する方針を取っています。一方で、訪問介護職員の高齢化も課題になりつつあるのです。
介護職の高齢化によって懸念される問題
厚生労働省によると、2025年には団塊の世代が後期高齢者の年齢に達し、医療や介護などにおける社会保障費の急増が懸念されています。
そして、介護職が約38万人不足すると言われています。
このままでは退職者がいっそう増え、人手不足にさらに拍車がかかりかねず、その場合に介護崩壊が起こる恐れもあります。
介護職が高齢化しやすい理由とは
現在、以下のグラフのように介護人材の不足感は上昇傾向にあります。特に訪問介護では顕著で、約8割の事業所が不足を感じているような状況です。

このため、60代以上を雇用する介護事業所は増えています。
慢性的な人材不足を解消するために、幅広い年齢層の採用が必要なのです。一方で、高齢化を緩和するために若い層を確保していくためには、どういった対策が必要なのでしょうか。
若い世代を介護業界に定着させるために
学生を含む若い世代に広く情報発信を行う
厚生労働省は令和元年に『介護のしごと魅力発信等事業ターゲット別魅力発信事業(若年層向け)実施報告書』を発表しました。「若者が福祉・介護職に面白みを感じる」ことを目的として、次の5つの事業を展開しています。
| 1 | 非福祉系大学生への魅力発信 | 「福祉系大学以外の大学生」に対し、福祉の可能性を認知する機会を提供する。 |
|---|---|---|
| 2 | 若者向け雑誌による介護職の魅力発信 | 『福祉介護BOOK』『学生を取り巻く介護論考集』という2つの出版物を制作する。 |
| 3 | 対話によるマイノリティへの理解促進 | マイノリティ当事者が大学におもむき、学生と対話型の講義を行いマイノリティへの理解や福祉の仕事の重要性を実感してもらう。 |
| 4 | 大学生などによる中高生への介護授業 | 福祉の専門家や困り事を抱える当事者、大学で教育を受けた大学生が中高生へ福祉教育を行う。 |
| 5 | アジア圏の若者へのWEB媒体での広報 | 日本にて介護職を希望するアジア圏の若者向けに、日本の介護情報を発信する多言語のWEBサイトを制作する。 |
核家族化が進んでいることもあり、若い世代で高齢者と日常的に触れ合う人の割合は低くなっています。そんな若年層にとって、介護の仕事を具体的にイメージできないのは、ある意味において当然といえるでしょう。
さらに介護業界にネガティブなイメージをもっている人もまだ多く、それが若年層を介護業界から遠ざけている一因と言えそうです。若年層に向けたこれら5つの事業に大いに期待したいところです。
待遇改善とキャリアパスの充実が解決の糸口に
では、若い世代が定着しにくい理由のひとつとして、介護職として働いている人たちはどんなことで悩んでいるのでしょうか。

1位の「人手が足りない」に続き、「仕事内容の割に賃金が低い」が悩み・不安・不満の2位という結果が出ています。 介護の仕事に従事する若年層を確保するためには、賃金の改善が必要だと言えるでしょう。
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2020年9月7日 制定